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vol.19 2012 WINTER
TOPICS
京都お散歩情報 西陣・藤森寮 工房「RYUKA」 青柳有美さん
つくり手を訪ねて 九谷美陶園 <九谷焼工房>
    名雪園代さん <漆作家>
気になるカタチ 続々と、新たな展示を企画中!
SCHEDULE
12月13日(木)〜12月30日(日) おもてなしの器 展
2013年1月10日(木)〜1月28日(月) 暮しに寄り添う漆 展
1月31日(木)〜2月18日(月) 酒器 展
2月21日(木)〜3月11日(月) 足立真実 展
  どうぞお楽しみに。
京都お散歩情報 京都・西陣 藤森寮 絵付師 青柳有美さん


京都の織物の町、西陣のど真ん中、そして京都中の気が集まるという船岡山のふもとに、京町屋 「 藤森寮 」 があります。昔学生寮だった建物の一部屋ごとが、楽しく真剣にもの作りに打ち込む方のアトリエやショップ、教室になっており、味わい深い京町家の古い建物と、それぞれの部屋の主の持ち味や昔懐かしい雰囲気の中で、新鮮で可愛らしい工芸品や雑貨たちが、訪れる人々をどきどきわくわくさせてくれます。そんな素敵な空間の一部屋に青柳有美さんのアトリエはありました。

町家の特徴である幅の狭い廊下を進み、傾斜の急な階段を上った二階が、「 RYUKA 」 という名の青柳さんのショップ兼工房です。 自ら店主も務める青柳さんは京焼の絵付師。時にはお客様と会話を楽しみ、一人の時は、店内奥でもくもくと作業をされています。訪問したこの日も新作にとりかかっておられ、展覧会も近いという事でお忙しそうでしたが、笑顔で気さくに対応して下さいました。

ご本人曰く、性格はおおざっぱな方だとおっしゃいますが、本当に細かい職人技。植物や伝統的な模様で、動物やリボン、帯をかたどった繊細
な絵付けの作品からは、やさしいお人柄と几帳面さが伺えます。昔から絵を描くのが好きだった、という事が、伝統工芸の世界に携わるきっかけになったようです。今後も古くから伝わる伝統技法と、女性らしい感性から生み出される作品たちに期待します。

直向では 12月12日(水)から、年末の
人が集まる空間を華やかに彩るような
品々をご紹介する展示を企画しており
ます。青柳有美さんや、他2組の作家
さんにご出展頂く予定です。

「おもてなしの器」 展  
12月13日(木)〜12月30日(日)

どうぞお見逃しなく!



                       

↑作業中の青柳さん


↑藤森寮正面玄関

 

つくり手を訪ねて 石川・加賀 九谷美陶園 < 九谷焼工房 >

石川県加賀市山代温泉にある九谷美陶園にお邪魔しました。創業大正3年、約100年の歴史を持ち「伝統の九谷焼」と伝えながら、「新しい九谷焼」を作り出している工房です。

ショールームには、約300種類の作品。赤・青・緑・紫・黄の九谷の鮮やかな色彩が広がっていました。呉須赤絵、白梅文様、草花文様など、伝統の文様が描かれていますが、とても新しい印象もありました。九谷美陶園の器は、オーナーの奥様である「寺前みつ子さん」がオリジナルでデザインをされ、すべて職人による手描きの上絵付で製作されています。

奥様にはたくさんのお話を伺うことができました。国内のみならず、海外へもよくお出かけになっているそうです。素晴らしい美術、芸術、骨董にも多数触れられているみつ子さん。「これだけの数のデザインがなぜ思いつくのでしょう ? ?」と、驚き通しでしたが、「頭の中でデザインが浮かぶのよ。」と、笑顔でおっしゃっていた言葉に、なるほど・・・うなずける感じがしました。

今回は、ご自宅も拝見させていただきました。設計やインテリアにも全てオーナーご夫婦のアイデアが盛り込まれていました。落ち着いた日本家屋を思わせる雰囲気。 明るい光が差し込む大きなキッチンには、九谷美陶園の器がズラリ。お友達の方やお客様がよく集まり、お食事を囲んで楽しい時間を過ごされているそうです。オーナーご夫婦のおもてなしの温かい心が器によって伝わっていくのでしょう。

12月13日(木)より開催される、「おもてなしの器」展にて、そんな九谷美陶園の器の魅力もお届けします。

「おもてなしの器」 展 
12月13日(木)〜12月30日(日)

皆様も是非、九谷美陶園の器に触れてみてください。九谷焼がぐっと身近に感じられます。スタッフ一同心よりお待ちしております。


↑オーナーの寺前瑛生さん 

↑九谷美陶園



↑上絵付けの作業場


↑焼き付け用の窯



つくり手を訪ねて 石川・金沢 名雪園代さん <漆作家>

名雪さんと初めてお会いしたのは、4月の直向での二人展。名雪さんの柔らかでありながらしっかりとした芯を秘めている印象は、その発せられる言葉や纏われている空気感、そしてその作品からも感じられました。どうしても重厚な感じとハレの日の器という印象を受けてしまう漆の品々。しかし、名雪さんの作品は、漆ならではの柔らかな肌触りや落ち着いた質感を大切にしながらも、その形や線、テクスチャーに、新鮮な漆の印象を受けずにはおれません。来年、そんな新しい印象を帯びた暮らしに寄り添うような漆展が開催できれば、と、名雪さんの創作拠点である金沢を訪れました。


「なんで、漆を始めようと思ったんですか?」ふと投げかけた問いに、「小学校の教科書に載っていた、志村ふくみさんの桜に関する随筆を読んで。。」と名雪さん。「え?」「桜の色は樹皮からとれる、という話しで、まず染色に興味を持ったんです。」と。桜?の開花直前に、桜の花びらではなく桜の皮で染めると素晴らしく美しい色が取り出せるのだ、というストーリーに感化された幼き名雪さんは、中学の進路調査で「作る人」になりたいという漠然としながらもはっきりとした夢を描きます。そして、金沢美術工芸大学の工芸科で様々な素材と出会い、漆という一番自分にとって「わからない」素材と向き合っていく事を決めたそうです。


名雪さんが中学で決心した「作る人」になるということ。それは、常に素材と、自分自身と、そして使う人々と向かい続けていくということ。漆と、そして自分も含め「作る事」に関わる人々と、常に真っすぐに向き合い続けている名雪さん。全身で懸命に発色しようとしている桜の話にハッとされたお話し、中学生で目標を定めたお話し、名雪さんの凛とした、内に自分自身というものをしっかり持っている印象の出所を垣間みたような気がしました。



↑お仕事場にて 名雪園代さん


↑卯辰山から望む金沢の街並み

そんな名雪さんの作業場には、「苔?」がいっぱい。「これ漆なんです」と笑顔の名雪さん。ベースとなる胎の部分が、乾漆(原型に麻布を漆で貼り重ねた積層を厚みとして造形したもの)や木地など様々なものでできており、形を作った上に、乾漆粉(漆を乾かしてシート状にしたものを粉砕しふるい分けた漆粉末)、或いは石を砕いた粉を蒔いて漆でかためて、苔テイストに仕上げている作品を、現在は手がけているそうです。漆の色のバリエーションは、漆と顔料を練り合わせて作るのだとか。初めて見る漆の表情に、今後の展開が楽しみになってきました。


直向では、来年年明けから、日常の暮らしに溶け込むような漆の器を集めた展示を開催します。名雪園代さんや、滋賀で製作されてい落合芝地さん、やのさちこさんとの3人展を予定しています。

「暮しに寄り添う漆」 展 
2013年1月10日(木)〜1月28日(月)

お楽しみに!

↑漆でできた苔作品!?

 

気になるカタチ

直向では、日々の暮らしが楽しくなるような、豊かなひと時を演出してくれるような、そんなカタチの数々を、来年以降も次々にご紹介してまいります。

神部千夏さん 作 
右:鉄点ベージュ掛分マグ
左:鉄点ベージュプレート楕円豆
 

高木浩二さん 作 彩泥四方皿

「神部千夏・高木浩二」二人 展 
2013年3月14日(木)〜4月1日(月)

土のもつ温かさと優しい印象を感じさせるお二人の作品を、草花の芽吹きの季節にお届けします。

西山芳浩さん 作 しのぎ小鉢

八木橋昇さん 作 古粉引三島 リム皿7寸

「西山芳浩・八木橋昇」二人 展 
2013年4月3日(木)〜4月22日(月)

中に入れるものの余地を残したような、そっと暮らしに
なじむ優しい印象。そんなお二人の落ち着いた器の
数々を、新しい始まりの季節にご紹介します。

日本全国の作家さんによる素晴らしい手仕事の品々をどうぞお楽しみに!



編集後記

紅葉の美しい京都も、一雨ごとに寒さが厳しくなってまいりました。そんな寒空の下、ご来店いただきました皆様、誠に有難うございます。

私たちは、これからも作り手の想いと、その作品を受け取る方々との想いを繋げ、また様々な展示を通して、丁寧に暮らすことの魅力を少しでもお伝えしながら、皆様との出会いを大切にしていきたいと考えております。

皆様が、健やかに新年を迎えられますよう、スタッフ一同心よりお祈り申し上げます。